「田んぼは地盤が悪い」は大間違い
家を建てるときはまず、土地を地盤調査し、その結果必要であれば改良や杭工事をおこない、10年間の地盤保証(期間内に地盤が原因の不同沈下や建物の損傷に対し5000万円までの保証をつける)をつけます。
地盤の強度の違いで、建物被害の差を目の当たりに知ることができたのは阪神大震災以降のことです。
何十件という地盤調査をおこなった結果、今まで私たちが考えていた地盤強度への定説に多くの思い込みがあったことに気づかされました。
「100年以上家が建っていたところは地盤がしまっている」。これは私も聞かされていてそう思っていました。
しかし、大阪狭山市で5年前、築150年の屋敷を建て替える際の地盤調査では基礎面積の約半分が地盤改良が必要との判定が出ました。
逆に、高槻市の調整区域の田んぼに、若夫婦の家を建てるときの地盤調査の結果は、過去最高の良好地盤の判定が出ました。
住宅を建築する際の最も重要な地盤層は地表から3mぐらいまでの層です。
田んぼは地表から50cmあまりを粘土やじみ土などでしあげたもので、そのすぐ下の層が住宅の建築にとって大切なところです。
上記の田んぼは、先人が固い地盤を苦労して開墾したことをうかがわせるものです。
道ひとつ隔てただけでまったく地盤の強度が違っていたり、裏六甲の固い地盤の上に開発されたといわれていた住宅地に、幅50m長さ500mに渡って液状化で砂が噴出したり、神戸の地震ではいろんなことを体験しました。
土地が決まり、設計プランができれば、まず地盤調査です。
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